トヨタ新型プリウスの試乗記

2015年12月にフルモデルチェンジしたトヨタ50系新型プリウスに関する情報をできるだけ詳しく紹介していきます。

トヨタ・新型プリウス試乗 新しいハイブリッドシステムと燃費について(7/10)

フルモデルチェンジした4代目プリウスは、燃費が向上したことが最大のウリになっていますが、試乗してみると燃費のことも含め、車としての質を大事にしている車だと感じました。
新しくなったプリウスのハイブリッドシステムのことなどについてここではお伝えしたいと思います。

 

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エンジン自体は代わっていません

3代目プリウスと4代目プリウスは、外観のデザインがかなり変わりましたが、エンジンそのものは以前のエンジンから変わってはいないんだそうです。

2ZR-FXEエンジンというエンジンを使っていますが、これは3代目と同じものです。
旧型と同じだから悪いエンジンという訳ではなく、とても力のある上に、燃費を抑えてくれるエンジンなんだそうです。

 

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総排気量は1.797Lで、エンジン内の摩擦が少ないので、燃焼効率が良いのだとか。

エンジンの仕様自体は変わっていませんが、燃料タンクの容量は3代目から2リッター減って、43Lになりました。

 

モーターは新しく変わりました!

 エンジン自体は旧モデルから変わっていませんが、モーター部分は新しくなりました!
永久磁石式同期型モーターから、新巻線方式の高回転モーターというものに変わり、小型化・軽量化されたんだそうです。
このことで車体のフロントとリアにモーターを分けて設置することが可能になったんだそうです。
これは新しくできた4WDにも影響があると思いました。

 

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バッテリーも新しく変わりました!

4代目プリウスは、新しくなったリチウムイオン電池とニッケル水素電池を採用しました。

Aグレード(プレミアム含む)とEグレードはリチウムイオン電池、Sグレード以下はニッケル水素電池となっています。

 

Sグレードに使われているニッケル水素電池は、3代目から個数も容量も変わっていないように見えるのですが、実は小型軽量化されたので、後部シートの下に移動できた為に、ラゲッジスペースを広くすることができたのだそうです。

(もちろんリチウムイオン電池も後部シート下に設置されています。)


しかし、少し疑問なのは、電池の種類が違うということで、グレードによって大きく変わらないのでしょうか・・・?


パンフレットでAグレードとSグレードは一律リッター38キロという燃費になっていますが、実際には電池で燃費はかなり違うみたいです。


実燃費としては、営業さんからの話として

Sグレードでリッター28キロ

Aグレードでリッター30キロ

くらいの燃費が出るらしいです。


ただ、装備の条件や走りによって、かなり燃費は違うので、パンフレットでは同じ数字になっているようです。


まぁ、同じ性能なら電池を変える必要ないんですもんね。
ちなみにバッテリーと同じく、パワーコントロールユニットも小型化されて、補機バッテリーがラゲッジスペースからエンジンルームに移動されたんだそうです。

 

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サスペンションはワンランク上のいいものを使っています!

試乗してみて、段差などで車がガタガタしないなと感じましたが、サスペンションが新しくなったんだそうです。
サスペンションを良くすることで、車の安定性を向上すると、それも燃費の良さにつながるんですね。


この新しいサスペンションは、クラウンなどに使われているものと一緒で、つまりワンランク上の車と同じものを使っているんだそうです。
特に後部に使っているダブルウィッシュボーン式のサスペンションがすごいんだそうです。


これは、急な坂道のカーブなどでもかなり走りを良くしてくれているそうで、山道でかなり力を発揮してくれると思います。

 

カタログ燃費は鵜呑みにできないけど・・・

 

パンフレットやCMではリッター40.8キロと大きく表示されていますが、これは下位モデルのEグレード車の燃費です。

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Eグレードでは燃料タンクが小さかったり、リヤモーターがなかったりで、車体の総重量も上位モデルのA・Sグレードから80キロも軽くなっているので、その数字が出ているんだと思います。

現実的にはSかAグレードの車を選ぶ人が多いそうなので、するとリッター37.2キロという数字、からの実燃費はリッター30キロ前後だと考えると良いと思います。


4代目プリウスは旧モデルから比べるとサイズが大きくなった割に、総重量は同等か少し軽くなっていたり、

エンジンは同じでもシステム部分を新しくしたり・・・

と、燃費を良くするための努力が多くて開発が大変だっただろうなと、営業さんからの説明を聞いていて思いました。


プリウスはハイブリッド専用車で燃費が良いことは当たり前という前提で、

さらには居心地のいい室内空間を作り、走りや乗り心地にもこだわる

という本当によく考えられた車なんだな、と改めて感じました。

 

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